私が客先常駐エンジニアとして働いてみて、感じたことを書いていこうと思います。
まずは、客先常駐エンジニアについて簡単に説明したいと思いますので、既に知っているという方は、
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客先常駐エンジニアとは
客先常駐エンジニアとは、客先常駐のエンジニアのことで、名前の通り、お客様先で仕事をします。
社外に機密情報を持ち出せないように、委託を受けて行う仕事は、ほとんどがこの形です。
この他に、委託を受けたものを自社で開発を行う場合 や 自社製品の開発を行う場合もあり、こちらを自社開発と呼んでいます。
客先常駐のエンジニアは闇が深いといいますが、その理由はこちらです。
ざっくりと作りましたが、この図、どこかで見たことがあるという人が多いのではないでしょうか。
図に沿って解説しますと、エンドユーザー(システムの利用者)がシステムを作ってほしいと依頼を出します。
例えばですが、この時点では、一人月100万円。
しかし、自社の社員だけでは開発できないため、BP(ビジネスパートナー)の会社に一人月80万円で誰かいないかと募集します。
そして、一次請けから、さらにBPに一人月70万円で誰かいないかと募集。
そこで見つからなければ、さらに三次請けに…。
こうしてプロジェクトのチームが出来上がりますが、二次請け、三次請け会社の人達は、自身の本当の会社を名乗らず、一次請け会社の社員として元請けの企業と仕事をすることになるのです。
なので、会社には50万しか入っておらず、さらにそこから差し引かれた20万円が自身の給与だったとしても、実際に現場に出れば、実は100万で雇われていた、なんてことがあるようです。(少し大袈裟かも)
また、プロジェクトにアサインするには、面接を行うのですが、これが三次請け企業ともなると、図にある水色の矢印のように、二次請け企業さんでの面接(①)、二次請け企業の社員として一次請け企業さんでの面接(②)、一次請け企業の社員として元請けさんでの面接(③)となります。
※ 会社同士の信頼関係があるだとかいって面接がなくなることもあります。
ここまでで客先常駐エンジニアの黒さについては十分理解していただけたかと思います。
しかし、悪いとこばかりではありません。
もし、あなたがピラミッドの上部層にいる場合は、下の層から搾取しているため、給与はかなり良くなるはずです。
そして、自社開発だと社内の閉じこもった世界だけしか見えませんが、客先常駐の場合は、いろんな人と共にチームを組み、複数のプロジェクトに携わることで自分自身も広い知識を身に着けることができます。
また、職場は、常駐先によるので中小企業に就職したとしても、大企業で働くことができます。
浅く広く、様々なことに挑戦してみたい人には合っているのかもしれません。
実際に働いてみて感じたこと
さて、ここまでは客先常駐エンジニアについて簡単に説明をしましたが、ここからからは、実際に働いてみて感じたことを書いていこうと思います。
それでは、自己紹介から。
私は未経験からエンジニアとして就職し、現在約1か月ほど客先常駐エンジニアとして働きました。
経験が浅い分、業界について知っていることは少ないですが、これからエンジニアを目指す人にとっては同じ目線からの意見をお伝えできると思います。
まず、入社前に軽い研修と案件に参画するための面接を受けました。
案件は、三次請けだったため、ファーストフード店で軽く面接をしてから(二次請け)、一次請け企業でお話をして、参画することになりました。
話を聞いている感じかなりヤバイ案件のようです。
ちなみに元請け企業とは、話さなかったので、この時点では、二次請けなのかなと思っていました。
入社後は、特に研修があるわけでもなく、勤務時間中ずっと自習をしていました。
案件についての情報が参画前に得られなかったため、OracleMasterの勉強をしていました。
嬉しいような、嬉しくないような…。
案件はプロジェクトの立ち上げからとのことで、どこから始めていいか全くわかりません。
大規模なシステムですが、ドキュメントが存在せず、開発に携わった人もいなくなっているとのことで、やはりかなりハズレの案件を引いたようです。
しかも、なぜか私は未経験という立場で入ったつもりが様々な案件に入った経歴があったことになっている。
これたぶん、案件に入れるために経歴詐称されてますよ。
リーダの方は、かなりできる人だと聞いていたので、最初は安心していましたが、どうやら違うようで…。
プロジェクトが始まってみたらプログラムは全く読めず、理解しているような口ぶりだけど理解はしていない。
だから、こちらに出される指示が明らかにおかしい。
自身が理解してないことを指示されるため、言ってることがめちゃくちゃ。
本来ならリーダを通すような常駐先会社への依頼をお願いした時も、俺に言われても困ると。
まじでなんのためにいるのか意味わからないし、未経験だけでこんな案件回せるわけないだろ!
…愚痴をいいすぎました。失礼しました。
そのため、同じ部屋で作業をしている別プロジェクトの人に聞きながら進めていましたが、全然進みません。
そもそも、なんのフォローもなく、派遣すればいいとだけ思ってる会社側は頭がおかしいと思います。
私が客先常駐エンジニアとして働いてみて感じたことは、こんなことです。
この記事を読んだら良い印象を受けないとは思いますが、案件によっては違うと思います。
そういった良い案件に参画するために、会社選びは非常に重要になるでしょう。
そこで、私が感じた重要なポイントは以下の通りです。
・フォローが入るか(現場以外での質問の機会など)
派遣すればいいだけと思っている会社には入るな
・受託する案件は元請けに近いものが多いか
孫請けとなるよりも元請けの案件のほうが同じ仕事でも稼ぎがいいので、基本的には社員に還元される金額も高くなりますし、案件もある程度選べる立場にあるので良いと思います。
・同じ職場の先輩がいる現場に参画できるか
調べてもわからないこともあるので、気軽に聞ける自社の現場の先輩がいるといいですよね
ただ私の場合は面接時には、そういう話でしたが入社してみたら約束とは違う条件でした。
・会社の営業力
良い案件がたくさん取れていて選べる状況なら変な案件に入ることもないと思いますし、本人の希望で案件の移動できる(抜けさせる力のある)会社がいいと思います。
・給与、勤務時間、休み
これは当たり前ですが、自分に合ったとこを選びましょう。
私としては優先度低めです。
変な現場に入るくらいなら、実力が身につくまでは多少の妥協は必要かと思います。
会社として未経験を雇うということは、それなりに育てる気があると考えてはいけません。
まず自身が頑張ることは当たり前ですが、会社側は派遣するだけで何もフォローがない会社も実際に存在するようです。